この記事のポイント
- 正常血圧は120/80mmHg未満!
- 上の血圧も下の血圧もどちらも大事!
- 120/80mmHgを超えたらまず家で毎日血圧を測ろう!
血圧の正常値は?
あなたの血圧はいくつでしたか?
血圧の正常値は、
上の血圧(収縮期血圧)が120未満
かつ
下の血圧(拡張期血圧)が80未満
です。
厳密に言うと、家で測った血圧と病院で図った血圧では基準が異なります。家で測った血圧の場合は、病院の基準-5mmHgすれば良いです。また、海外のガイドラインでは若干推奨が異なっていますが、この記事では日本の高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)に準拠して説明していきます。
JSH2019では、血圧の分類は以下の通りになっています。(1)
非常に分類が細かいので、まずは120/80mmHgを超えたら高め!と思ってもらえるといいと思います。過去の研究から血圧が120/80mmHgを超えると脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高くなると分かっています。
上の血圧?下の血圧?mmHg?
血圧を図ると「115/75mmHg」のように数字が2つ書いてあります。左側の大きい数字を収縮期血圧、右側の小さい数字を拡張期血圧と言います。なぜ数字が2つあるのかというと、心臓が拍動を繰り返しているからです。心臓がギュッと収縮したときの圧が収縮期血圧で、その後心臓の筋肉が伸びたときの血圧が拡張期血圧です。収縮期血圧と拡張期血圧の差を脈圧と呼び、高齢者では脈圧が大きくなると言われています。
血圧の単位の「mmHg」は、「ミリメートル水銀柱」と呼びます。これは、昔は水銀を使った血圧計を使っていた名残で、圧力を水銀の高さで図っていたので水銀柱と読んでいます。今は水銀の血圧計は使用禁止で、病院でも電子式の血圧計を使っています。血圧計の選び方はまた別の記事にしようと思います。
血圧の上と下(収縮期と拡張期)どちらが大事?
結論から言うと”どちらも大事”です。一般的に高い方の収縮期血圧が注目されがちですが、拡張期血圧も重要です。若い人の高血圧では、下が高い(収縮期は正常範囲内だけれども拡張期血圧のみ高い)場合があります。日本とアメリカとヨーロッパで血圧の基準は微妙にことなるので、どうやって定義するかにもよるのですが、このような拡張期のみが高い場合でも心筋梗塞や脳梗塞を起こす可能性が高まると報告があり注意が必要です。(2)
血圧が高かったらどうしたらいい?
健康診断を受けたときや病院にかかったときの血圧が120/80mmHgを超えていた場合には、まずは家で血圧を測りましょう!
その上で家の血圧が115/75mmHgを超えている場合(家の血圧は基準を-5mmHgします)は、近くの病院に行って相談してみましょう!
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